歯周病学専門ドクター診断から治療後の管理まで担当します

歯周病は、歯ぐきだけの病気ではありません。進行すると歯を支えている骨が少しずつ失われ、最終的には歯が揺れ、抜けてしまうことがあります。一方、初期から中期には痛みが出にくく、ご自身では進行に気づきにくい病気でもあります。
王子の髙橋歯科医院では、歯周病治療を医院全体の診療の柱としています。院長は東京歯科大学大学院で歯周病学を専攻し、1990年に大学院を修了して歯学博士の学位を取得。その後、東京歯科大学の助手として歯科保存学、特に歯周病分野の診療・研究に携わりました。
大学院・大学病院時代から積み重ねてきた歯周病学の知識をもとに、歯周ポケットや骨の状態だけでなく、プラークコントロール、噛み合わせ、歯に加わる力、全身状態まで確認します。歯石を取って終わりにするのではなく、患者さんがご自身のお口を長く守れる状態を一緒につくることを目指します。
髙橋歯科医院の歯周病治療
歯周基本治療、メインテナンス、歯周外科、歯周組織再生療法まで一貫して対応します。重症例では、院長が麻酔下でスケーリング・ルートプレーニング等の基本治療を担当することがあります。
歯周基本治療

セルフケアの改善と並行して、歯の表面や歯周ポケット内に付着した歯石、細菌性の汚れを取り除きます。歯石の付着位置や歯周ポケットの深さによって、複数回に分けて処置します。
スケーリング
歯の表面や歯ぐきの周囲に付着した歯石・プラークを、専用の器具で除去します。
スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
歯周ポケットの奥深くに付着した歯石や感染した組織を取り除き、歯根面を清掃します。深い部分の処置では、痛みに配慮して局所麻酔を使用することがあります。重症例では院長が担当します。
噛み合わせの確認
歯に強い力が集中していると、歯周病によって弱った歯の負担がさらに大きくなることがあります。必要に応じて噛み合わせを確認し、調整やマウスピースなどを検討します。
再評価を行い、次の治療を判断します
歯周基本治療の後は、歯周ポケット、出血、プラークの状態などを再検査します。改善が確認できればメインテナンスへ移行し、深い歯周ポケットや骨欠損が残っている場合は、歯周外科や歯周組織再生療法を検討します。
歯周外科治療

歯周ポケットが深く、通常の器具では歯石や感染組織を十分に取り除けない場合は、局所麻酔下で歯ぐきを開き、患部を直接確認しながら清掃する歯周外科治療を行うことがあります。
歯周外科は、最初から行う治療ではありません。ブラッシング指導や歯石除去などの歯周基本治療を行い、その後の再評価で必要性を判断します。治療後に歯ぐきが下がって歯が長く見えたり、一時的に歯がしみたりする場合があります。
失われた歯周組織の再生を目指す「歯周組織再生療法」
▲術前:歯根周囲の骨が溶けた様子
▲術後3年:再生療法により、歯根周囲の骨が再生
歯周病によって失われた歯槽骨や歯周組織に対し、薬剤や材料を用いて組織の再生を促す治療です。当院では、リグロス、GTR法、エムドゲインのすべてに対応しています。
現在は、保険適用の条件を満たす症例ではリグロスを使用することが主流です。ただし、どの方法が適しているかは、骨欠損の形や深さ、歯根の状態、患者さんの全身状態、プラークコントロールなどによって異なります。検査結果をもとに治療法をご提案します。
リグロス

FGF-2と呼ばれる成長因子を有効成分とする薬剤を、歯周病によって骨が失われた部分へ塗布し、歯周組織の再生を促します。一定の適応条件を満たす場合は、保険診療で行うことができます。当院では現在、再生療法の中心として使用しています。
GTR法
歯槽骨が失われた部分をメンブレンと呼ばれる膜で覆い、骨や歯根膜などをつくる細胞が入りやすい空間を確保する治療です。膜を設置するためのスペースや骨欠損の形など、適応条件を慎重に確認します。
エムドゲイン

歯の発生過程に関係するエナメルマトリックスデリバティブを主成分とする材料を骨欠損部へ塗布し、歯周組織の再生を促します。原則として自由診療となります。
症例によっては、下記で紹介する人工骨などを併用することがあります。
骨補填材「サイトランスグラニュール」

サイトランスグラニュールは、骨の無機成分に近い「炭酸アパタイト」を主成分とする、GC社の顆粒状骨補填材です。歯周病によって失われた骨の欠損部分に充填し、新しい骨が形成されるための足場として使用します。
時間の経過とともに患者さん自身の骨へ置き換わっていくことが特長です。必要に応じてリグロスやエムドゲインなどと組み合わせて使用します。すべての症例に適用できるわけではありません。
再生療法について
再生療法を行えば、失われた骨や歯周組織が必ず元どおりになるわけではありません。適応できる骨欠損の形は限られ、治療結果には個人差があります。治療前のプラークコントロール、禁煙、全身状態の管理、治療後のメインテナンスも重要です。
歯周病治療の流れ
- カウンセリング・歯周検査:症状や生活習慣を伺い、歯周ポケット、出血、歯の動揺、骨の状態などを確認します。
- 診断・治療計画の説明:歯周病の進行度、原因、必要な治療、通院回数の見通しをご説明します。
- ブラッシング指導:磨き残しを確認し、歯ブラシ、フロス、歯間ブラシの使用方法をご案内します。
- 歯周基本治療:スケーリング・ルートプレーニングなどで歯石や細菌性の汚れを除去します。
- 再評価:歯周ポケットや出血の改善を確認します。
- 必要に応じた歯周外科・再生療法:基本治療後も深いポケットや骨欠損が残る場合に検討します。
- メインテナンス:改善した状態を維持するため、定期的に検査とクリーニングを行います。
治療後の状態を守るメインテナンス
歯周病は、治療によって炎症が改善しても、セルフケアや定期管理が途切れると再発する可能性があります。当院では、歯周ポケット、出血、歯の動揺、プラーク、噛み合わせなどを継続して確認します。
基本的な来院間隔は3か月程度ですが、歯周病の進行度、プラークコントロール、全身状態によって調整します。メインテナンスは歯科衛生士が中心となって行い、必要に応じて院長が病状や噛み合わせを確認します。
歯周病について
歯周病は、気づかないうちに進行します

歯周病の主な原因は、歯と歯ぐきの境目に付着するプラークです。プラーク内の細菌によって歯ぐきに炎症が起こり、やがて歯を支える歯槽骨が破壊されます。喫煙、糖尿病、歯ぎしり・食いしばり、噛み合わせなども、病状に影響することがあります。
このような症状はありませんか?
- 歯みがきのときに歯ぐきから血が出る
- 歯ぐきが赤く腫れている
- 口臭を指摘された、または自分で気になる
- 歯ぐきが下がり、歯が長く見える
- 歯と歯の間に食べ物が挟まりやすくなった
- 歯が浮く感じや噛みにくさがある
- 歯が揺れている
- 以前より歯並びが変わってきた
当てはまる症状がなくても、歯周病が進行していることがあります。特に、しばらく歯科健診を受けていない方、喫煙習慣のある方、糖尿病のある方は、早めに検査を受けることをおすすめします。
治療の出発点は、詳しい検査と原因の確認です

歯周病の進み方は、すべての歯で同じとは限りません。歯ごとに歯周ポケットの深さ、出血、動揺、骨の吸収状態などを調べ、問題が起きている場所と原因を把握します。
主な検査内容
- プラークの付着状態
- 歯周ポケットの深さ
- 検査時の出血の有無
- 歯の動揺度
- 歯ぐきの腫れや退縮
- レントゲンによる歯槽骨の状態
- 噛み合わせと歯に加わる力
- 必要に応じた口腔内写真
骨吸収が大きい方や病状の変化を確認する必要がある方には、状態に応じてレントゲン撮影を行います。安定している方も定期的に記録を比較することで、目に見えにくい変化を確認できます。
歯周病治療の基本はプラークコントロールです
歯周病治療では、歯科医院で歯石を取り除くだけでなく、患者さんご自身が毎日のプラークを適切に取り除けることが重要です。歯みがきが十分にできていない状態では、外科治療や再生療法を行っても、良い状態を長く維持することが難しくなります。
当院では、磨き残しの場所を患者さんと一緒に確認し、歯ブラシの当て方、フロスや歯間ブラシの使い方をご案内します。一方的に「もっと磨いてください」とお伝えするのではなく、現在のお口に合った方法を身につけていただくことを大切にしています。
歯周病治療についてよくあるご質問
歯周病で揺れている歯も残せますか?
残せるかどうかは、骨の残り方、歯根の状態、歯の揺れの程度、炎症、噛み合わせなどによって異なります。できる限り保存を検討しますが、無理に残すことで周囲の歯や骨へ悪影響を及ぼす場合は、抜歯を含む選択肢とその理由をご説明します。
歯周病治療にはどのくらいの期間がかかりますか?
歯周病の進行度によって異なります。軽度であれば比較的短期間で基本治療を終えられることがありますが、中等度・重度で処置を複数回に分ける場合や、歯周外科・再生療法が必要な場合は、数か月以上かかることがあります。検査後に治療の見通しをご説明します。
歯周組織再生療法は、誰でも受けられますか?
すべての方に適用できる治療ではありません。骨欠損の形や深さ、歯根の状態、喫煙、全身疾患、セルフケアの状態などを確認して判断します。また、再生療法を行っても必ず組織が再生するわけではありません。
歯石を取れば、歯周病は治りますか?
歯石除去は重要ですが、それだけで治療が完了するわけではありません。毎日のプラークコントロール、歯周ポケット内の清掃、噛み合わせや全身状態の管理、治療後のメインテナンスを組み合わせることが大切です。